八方美人は信頼を得ることができません。近づきにくい雰囲気があるくらいでちょうどいいのです。それは、変なお調子者、詐欺師、運の悪い貧乏神を避けるバリアとして機能するでしょう。
世の中には「味方」か「敵」か、「日和見」しかいません。もっと言えば、「日和見」もまた、「敵」なのです。敵と味方を公平に扱えば、全員を敵に回してしまいますし、そもそもそんな人間は仲間ではありません。つまり仲間に対しては、「何があっても味方である」という姿勢しかないのです。
戦った相手や、その一味を許すと、かえって禍根が残ります。舐められるからです。勝ったのがあなただったからよかっただけで、彼が勝っていたら、あなたはどうなっていたでしょうか。敵、味方ともに信賞必罰のけじめをつけなければ、物事は始まりません。
敵方には罰やペナルティーを、味方には働きに応じて恩賞をというのが原理原則です。いい顔をしては、かえって恨みを買う結果になるのです。これも八方美人がうまくいかない理由です。

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